レビュー

【レビュー】IWISSの激安な精密圧着ペンチを購入してみた!

どうも、バイト戦士です。

今回はJSTの端子を圧着できる格安の圧着工具を購入したのでレビューです。

AmazonではIWISSが有名らしい

圧着工具というと、HOZAN、マーベル、エーモン、ギボシさんあたりを学校で使ったのが記憶に新しいですが、

どうやらAMAZONでは「IWISS」というメーカーが有名らしい。

学校の設備などでそろえられているHOZAN工具などはどちらかというと「仕事で使う人向けのプロ用品」になるんですね。。。

価格はだいたい5000円~数万円くらい。

これに対してIWISS製の圧着工具は1500~5000円くらいの価格帯の商品が多く、かなり家庭向けな印象を受けました。

プロ向けのものは何度か使ってきましたが、やっぱり使いやすいと思います。ですが個人で購入するにはやっぱり高い・・

激安品でもちゃんと使えるのか?

ちょっと試してみたかったこともあり、IWISS製の圧着工具を購入してみました。

今回購入した商品

今回購入した商品は以下の商品になります。

圧着工具本体、XHのコンタクト、ハウジングがセットになった商品です。

価格は3000円程度。激安です。

早速使ってみます。

商品外観

商品の梱包はチャイナポストでよく見かける黄色い袋でした。

表面に「IWISS Create efficient power」と印字があり、いつものチャイナポストよりも若干?高級感がありました。

工具本体はプラスチックのケースにパウチされた感じで、ホームセンターに並んでそうな感じです。

今回このメーカーを初めて知ったんですが、どうやら現在進行形で快進撃を繰り広げている工具メーカーらしい。

工具メーカー:IWISSホームページ

2008年に3人で始めた会社らしいのですが、これだけAmazonで売られているのを見るとすげぇ伸び率だなと思います。

ドイツやアメリカをメインターゲットとしているらしく、商品パッケージからは中華の香りが感じられません。

個人的には漢字だらけの何書いてあるのかわかんねぇパッケージも好きなのでちょっと寂しいぜ。。。

圧着端子コンタクト&ハウジングセットはこちら。

ロック付きのちゃんとした箱に入ってます。

入っているのはすべてXHのコンタクトとハウジングですね。以下の5種類が入っています。

・XH-2P-M/F 20個
・XH-3P-M/F 20個
・XH-4P-M/F 20個
・XH-5P-M/F 15個
・XH-6P-M/F 15個

※M:オス、F:メス

コンタクトは全部で320個入っているようです。数えてないですがたくさん入ってます。

こちらのXH端子類はJSTと書いてありますが、正規品ではないと思います。

正規品が手元にありますが、純正品は以下のような値段です。

今回のセットに入っているものが全部でいくらくらいになるのか計算してみると、

だいたい1950円になります。

今回2700円で圧着工具&コンタクト・ハウジングセットを購入しましたが、端子が2000円で工具本体が700円、なんてことはまずないと思うので、たぶん互換品だと思います。

ただ互換品とはいえ、ハウジング(端子を入れるケース)やベース付きポスト(基板につける方)はそんなに力がかかるものではないので問題なく使えると思います。

個人的には安くて品質が微妙、というよりも「お得」というイメージの方が強いです。

この辺りも実際どうなのか?比較していきたいと思います。

商品を見ていく

実際に商品を見てみます。まずは圧着工具本体から見ていくことにします。

大きさはサラサクリップと比べると以下のような感じです。

個人的には結構小さい方だと思います。(圧着工具系は力をかけやすいように大型のものが多いイメージがある)

グリップ部分は以下のような感じです。

ちょっとわかりにくいですが、手で握る部分にはゴムのような樹脂製の素材が接合されていました。

簡単には滑らないと思います。

今回の製品はバネ付きなので、放置していると自然に開きます。

これを防止するためのロック機構もちゃんとついていました。

ただこのロック機構、自重で落下してくるので下向きで使用するのは難しいかもしれないです。
↓↓↓(多分こんな使い方しないので気にしなくて大丈夫。)↓↓↓

HOZANのワイヤストリッパが手元にありますが、こちらはロック用の部品がバネで外側に押し出されるようになっているので勝手にロックがかかるようなことはないです。

この辺りの機能はないですが、コストと実際の使用環境を考えれば十分に許容範囲かな~と思います。
(被覆は下向けてはがすこともあるだろうけど圧着は基本水平とかだよね。)

刃先の精度は以下のような感じ。

さすがに日圧の本物に比べれば(4万くらいします。)チープな感じがしますが、実用上は問題ない範囲だと思います。

刃先が保護のための機械油で汚れているので、届いたらまずは軽くふき取ることをお勧めします。

取説を読んでみる

今回の商品はちゃんと取説が付いていました。

商品パッケージの裏側についているので読んでみます。

対応する端子の種類としては以下の画像の6種類があるようです。

他にもいくつかモデルがあるようで、詳細についての説明があります。

「Die Width」が圧着できる導線の太さ、「Die Thickness」が圧着工具の圧着面積(押し付ける面の幅)を表しているみたいです。

今回紹介しているのは「IWS-2820」なので、圧着できる導線の太さは0.7mm~2.2mm、圧着面積は1.0mm~2.0mmになります。

圧着手順についても丁寧に記載がありました。

順序がどっちかわかりませんが、XHコネクタなので2か所止める箇所があります。

JSTコネクタなので幅は規格で決まっているはずですが、「ちゃんと端子の幅を測ってから使ってください」と記載があります。

この数字なんなのかぁ~と思ったんですが、どうやら導線の太さじゃなくてコンタクトの幅のことでした

このサイズのコンタクトだと圧着工具が負けてダメになってしまう、ということはないかと思いますが、念のために使用前チェックを行った方がいいかもしれません。

以下の図を参考に、サイズがあっているかチェックしてください、ということらしい。

圧着する端子の最下段の丸い部分の幅が足りているかをチェックすれば良さそうです。

使ってみる

それでは早速使ってみます。

まずコンタクトを一つ手に取り、配線は2mmほど向いた状態にします。

長すぎると圧着後コンタクトがスムーズに脱着できなくなるので注意です。

以下のような感じにします。

中央で心線を挟み、外側で被覆を挟みます。(2か所圧着します。)

今回はだいたい2mmくらいの線だったので1.9mmで圧着してみました。

被覆の太さによっても圧着する位置が変わってくるので、この辺は何度かやってみて「だいたいこのぐらいだな、、、」という感覚をつかむ必要がありそうです。

(幸いたくさん入ってるので練習できます。)

できました。

圧着品質は以下の通り。

工具自体の構造は非常に単純なので、挟む際のサイズさえ間違えなければきれいに圧着できます。

工具の品質としては必要充分だと感じました。

おまけ:ハウジング・コンタクトの品質について

ここからはおまけです。

個人的に気になったハウジングやコンタクトの品質を見ていきたいと思います。

以前購入した格安品のコネクタが、何度か使用しているうちにかなり早い段階でダメになってしまったことがありました。

これに対してJSTの正規品はかなり長い期間使えました。

この辺りの品質の違いがどんなところからきているのか?(または全くないのか?)、見てみたいと思います。

ハウジング(メス)

ハウジング(メス)の品質は以下の画像のようになっています。

写真だと伝わりにくいですが、純正品(値段2.5倍)には「1、2、3」の番号があるのに対し格安品では「3」しか書いてありません

数が少ない場合はいいですが、多ピンの場合は何番ピンか判別しにくくなりそうだなぁ、という気がしました。

またこのほかにも表面の1番ピンの△マークがありません。

横から見れば三角の切り欠きがあるので困ることはないですが、明らかな品質の違いはあります。

ハウジング(オス)

一方でオスのコネクタは以下ような感じです。

左がJSTの正規品右が今回購入した格安品になります。

特段目立った形の違いはありませんが、今回購入した格安品では明らかにバリが付いていることが確認できます

脱着自体には影響はありませんが、見た目はちょっと微妙ですね。

表面の印字にも違いがあります。

JSTの方は中央に寄せて印字がされていますが、格安品ではちょっとバラバラです。

コンタクト

次にコンタクトを見てみます。

圧着してみた感じでは両者に違いは感じませんでしたが、拡大してみると以下のような違いがあります。

左がJST、右が格安品になります。

何をもってこうなったのかはわかりませんが、格安品はなぜが傷が多いです。

他の部分もチェックしてみましたが、基本的な金属の成型パターンは変わらないようです。

ただ全体的に金属の加工が汚い印象を受けました。

サイズ事態には違いはないようです。

圧着後の比較もしてみましたが、特に変わりませんでした。

格安ハウジングにJSTと格安品のコンタクトを入れてみました。

特に問題はありませんでした。

まとめ

今回購入したIWISS製の精密圧着ペンチ&端子セットについて、まとめてみます。

圧着工具について

製品の精度や使用感は問題なし。

ロック機構等、値段なりの作りだなと感じる部分もありますが、2700円で1900円分の端子とハウジングがセットになっていることを考えれば文句は全くありません。

値段が高めのワイヤストリッパのような可動部がない工具なので、使用者がミスをしなければきれいに圧着することができますし、長く使うことができるんじゃないかと思います。

個人的にJST純正の一番いいやつにしようかなと思っていたんですが、これで満足しました。

ハウジング&コンタクトセットについて

ハウジング(メス、オス)については、精度が若干劣るものの、バリや数字の表記等の細かい部分なので実用上は問題ないと感じました。

コンタクトは金属の加工が荒い感じがしますが、見た目からわかる違いはほぼありませんでした。

ただ何度も抜き差しするものについては耐久性が不明なので、一番いいのはハウジングが中華製でコンタクトは純正という選択なのではと思いました。(コンタクトは純正でも結構安い。1個2円くらい)

僕は以降はそうしようかと思います。

総括

以上、IWISS製の格安精密圧着ペンチのレビューでした。

いかがだったでしょうか?

購入を検討してみた方の参考になれれば幸いです。

それでは、また。

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